第21号
2002年1月25日発行
住みよか事業を活用して
仲間によびかけ訪問美容に
支部訪問・春日那珂川民商
民商創立50周年祝う
商売繁盛・組子材工
健康講座・八幡民商共済会
部員の要求にあわせて毎月分会
新春宣伝行動
 

「待つ」ことから「打って出る」ことへ
宮田町と岡垣町で「仕事起こし」に奮戦中!


「住みよか事業」を活用して
和田善久さん(直鞍民商)

 鞍手郡宮田町で建設業を営んでいる和田善久さん(直鞍民商常任理事・写真左)は、昨年10月に民主医療機関連合会(民医連)のケアマネージャーから直方市の介護認定者の住宅改造工事を頼まれ、これに「住みよか事業」を利用するということを知りました。

 ちょうど時を同じく、「月刊民商10月号」の介護保険制度特集の中に、新潟市の「住宅リフォーム助成事業」を活用して、民商に介護保険住宅リフォーム部会結成、仕事おこしに役立てていることが掲載されていました。

 これを読んだ和田さんは「これだ」と思い、早速、県下の自治体ではどうなっているのかを調べたところ、政令市を除く95のうち74自治体で「福岡住みよか事業」として、実施していることが分かりました。しかし、直鞍地区では、直方市のみで、鞍手郡4町(小竹、鞍手、宮田、若宮)では、おこなわれていませんでした。

 そこで、12月10日にまず、宮田町に直鞍民商宮田支部として、和田さん、坂田富重副会長(電気工事)、吉井竜一事務局次長といっしょに申し入れに行き、「住みよか事業」を実施し、積極的に町民に知らせることを要望しました。これには日本共産党の中口朗町会議員も参加しました。

 同町は、介護保険課長と高齢者福祉課長が対応し、「民商の要望を町長に伝え、前向きに検討します」との答えを引き出しました。その後、12月の町議会で中口議員に取り上げてもらい、4月から事業を実施することを決定。その他の3町も町議に申し入れ、12月議会に取り上げてもらい、その中で鞍手町、若宮町の実施が決まりました。

 和田さんは「仕事がないことを嘆くより、みんなで知恵を出し合うことが大切。商工新聞や月刊民商など読むと本当にためになる。自分は民商からくるものはすべてよく読むようにし、そこで知ったことは仲間に知らせるようにしている。自分も6年前事後調査に入られるまで、何もしない会員だった。1回目の調査の時、班会にも行ったことがない私の所に数人の役員・会員が立ち会いに来てくれ、とても心強かった。その時、この思いを他の会員に返さないといけないと感じ、今に至っている。ぜひ、部会を立ち上げて、この「住みよか事業」を仕事おこしに活用し、みんなで不況を乗り切る手立てのひとつとしたい。」と、語っています。

 

仲間によびかけ訪問美容に

藤田幸子さん(中間遠賀民商)

遠賀郡遠賀町の藤田幸子さん(中間遠賀民商婦人部長)は、訪問美容にとりくんでいます。

 介護保険導入時に民商の仲間とヘルパー2級の資格をとった彼女は、この仲間たちと一緒に岡垣町に宅老所(ミニディサービス「ひなたぼっこ」)をつくり、NPO法人「おかがき」として立ち上げました。理事の一人となった藤田さんは「自分の技術を生かそう」と、定款の中に、在宅福祉サービスに関わる事業として訪問美容を入れてもらいました。

 実際やってみると、一人ひとり身体の不自由さや性格も、また家の造りも違うことからどの場所で仕事ができるのか、とくにパーマの場合はパーマをかけた後どこで水を流すのか、仕事をしながら利用者に聞いて工夫を重ねていますが大変な仕事です。

 やっているうちに、自分一人では仕事がきても、量的にも、行ける範囲にも限界があることがわかり、「同業者の民商会員さんと助け合っていきたい」という思いから、16人の理美容業者の方によびかけ話し合いました。北九州市が訪問美容の交通費を支給していることから、「町でも制度をつくってほしい」と、昨年「おかがき」の代表3人と福祉課と懇談をもち、「交通費の援助がすぐに無理なら広報に私たちのことを紹介してほしい」と要請しました。「個人としては難しいが、グループとしてなら検討する」ということだったので、希望を持ってがんばっています。

 藤田さんは、車の後ろに「訪問美容・幸(ゆき)美容室」とステッカーをはっています。それを見たお客さんから「近所の病院に入院している母親のカットに行ってほしい」と頼まれ、1人と思って行ってみると4人も待っていました。看護婦さんに「近くですから、いつでもどうぞ」とチラシを置いてくると、後日また声がかかりました。それで、「大きい病院は業者がすでに入ってるので、個人病院はねらい目だな」と張り切っています。

 しかし、1人で営業しているため、日程が合わなかったりするから、「やはりグループをつくってニーズに応えられるようにしたい」と夢を拡げています。

 「今は、待っているだけではお客さんがこないので、こちらからでていく時代」と、元気な藤田さんです。

支部訪問I

毎月の支部役員会が活動の支えに

春日那珂川民商・那珂川支部

 春日那珂川民商・那珂川支部は、福岡市の南に隣接する那珂川町をエリアとする支部です。

 同支部は、かつて南福岡民商の支部でしたが、税務署の管轄が筑紫であったことから93年に春日民商と合併し、春日那珂川民商の誕生となりました。合併当時の会員数は104人でしたが、99年春には160人に達しました。その後厳しい不況の中で廃業が相次ぎ、現在読者161人、会員132人となっています。

 同支部は、95年の夏以来6年間、町内の公民館で、毎月支部主催の「なんでも相談会」をおこなっています。役員を先頭に毎月チラシの手配りをやっていますが、春の運動の時など2千から3千枚にもなります。でも、宣伝すればするほど相談者の数も増えるのでやりがいのある活動です。

 毎月継続しておこなうことは役員にとっても大変なことですが、この活動が確実に読者や会員の拡大に結び付けているので、「止めよう」と言う声はでてきません。昨年の秋の拡大月間でも、真っ先に読者拡大目標を突破して26人の読者を拡大し、目標を大きく超えることができました。

 支部の年中行事となっているのが夏のバーベキュー大会です。町の真ん中を流れる那珂川のほとりで、生ビールや焼き肉、海鮮バーベキューに舌鼓を打ちながら、会員の家族や友人連れで大いににぎわいます。生ビールの樽を何本も飲み干してしまうほどです。

 この支部活動を支えているのは、春日那珂川民商の支部として再スタートして以来、毎月欠かさず開催している支部役員会です。末松義昭支部長(表具制作)の作業場でおこない、同町在住の松井宰会長(舗装工事用工具制作)、樋口丸雄副会長(和洋服しみ抜き)も参加します。

 今年の春は永年の課題である班づくりと読者・会員の拡大にがんばろうと話し合っています。

民商創立50周年祝う
小倉民商
 小倉民商は20日、創立50周年記念式典と新年祝賀会を開催し、220人が参加しました。

 当日は、第1部は「記念式典」、第2部は新年祝賀会とタレントの安田栗之助さんを司会にすすめられ、一時は「座るところがない」というほどの盛況で「これだけの参加になったことは、大成功だ。全支部が一丸となったことで春の運動の大きな出足となった」と杉本副会長(実行委員長)は語っていました。
鏡割「エイ!ヤ!」
県連久芳会長
小倉祇園太鼓
商売繁盛S
大川唯一の「組子材工」 
自信満々で全国展開

木下正人さん(柳川民商)
木下正人さんは、建具の組子材工という、大川ではほかにいない特殊な技術を持った建具大工です。販売先は大川の建具業者で300軒ほどいます。しかし、不況と建築需要の変化から全体として注文が減ってきています。11年前に親から独立してがんばってきましたが、この需要の変化に対応して、「あんどん」や「」つい立」など新たな独自製品を作り出しています。桐ダンスやランマ、ガラス障子、水屋、下駄箱などに彫刻のような模様を杉や竹を使用、製品自体がまさに芸術品で、数々の表彰も受けています。

 この特殊な技術は高い評価を受け、福岡県と福岡市の物産課から「特産品」として認定を受け、「物産展」に出品されます。今月は25日から31日の間、仙台で福岡県が主催する物産展に木下さんも参加し出品します。また独自に展示会を開いてできるだけ多くの人に製品を知ってもらう努力もしています。柳川市をはじめ、アクロス福岡やNHKロビーなどで展示会を開いています。

 京都でも、祇園のお茶屋さんが2階をギャラリーに改装して提供してもらって常設の展示会を開設するようにしています。このお茶屋さんの知り合いの方が木下さんの製品を一目で気に入り「いい製品をどんどん展示してほしい」とバックアップしてくれています。

 木下さんは昨年結婚したばかりで、「大型店などには出さない。一つひとつの製品の良さをわかってもらうことが大事」といっそう張り切っています。

 
その他の作品はここからでどうぞ

木 下 木 芸

大川市大字1037−1

電話 0944−86−6328

健康講座ひらく

八幡民商共済会

  八幡民商共済会はこのほど5回に分けて、民医連や松井医院の協力も得て「健康講座」を開催し、のべ105人が参加しました。

 第1回の「健康で長生きするために」にはじまり、「人口呼吸と心臓マッサージ(写真右)」「成人病について」「若年層からの病気」と続き、最終回は花尾山へのハイキングなどもりだくさんでした。

救急救命士の講習
健康講座風景
部員の要求にあわせ毎月部会を開催
甘木朝倉民商青年部
  甘木朝倉青年部は毎月青年部会を開催、2月は申告学習会、6月はパソコン教室などをおこない、部員の要求に合わせて話し合いながら進めています。

 1月22日には「青年部の総会」について集まり話し合い、3月の申告が終わったあとの平日の夜に開催することになりました。いま、申告学習会を民商でおこなっていますが、杷木や民商から遠い支部の
合同で行って80人が集まるなどの大盛況です。

「これは青年部でも学習会を持って勉強しよう。申告用紙が変わって面倒だし、時間がかかるようになっている。みんな不安になると思う。まちがわないように勉強するため呼びかけよう」となりました。

 また春の運動のなかで、青年部員を拡大しようと話し合い、対象者をあげて訪問し「3月末までに3人、全商連総会までに5人の部員を拡大しよう」となりました。読者拡大では目標を「青年部で3人」と話し合いました。

 前田一夫部長(写真右)は、行事もおこないながら、「若い人の参加を募ってすすめていこう」とがんばっっています。
新春宣伝行動
 
新年早々から、宣伝統一行動をとりくみ、意気高く春の運動の一歩を踏みだしました。

 1月6日を中心にして、22民商337人の役員、会員、事務局員が参加しました。この行動でまいたビラは、55000枚、張り出したポスター117枚、たて看180本、ニュースカー・ハンドマイクによるスポット宣伝は58回にのぼりました。

 各民商では新春のとりくみらしく、さまざまな工夫がされ、「新春もちつき大会をおこない、4うすを瞬く間につきあげた」(八幡)、「市会議員を迎えて情勢学習会を開いた」(南福岡)、「商店街の五日市売り出しに合わせ、署名と宣伝をおこなった」(直鞍)、「出陣式をおこない、その後行動した」(博多)など、宣伝とあわせ多彩なとりくみを展開しました。