地域全体をながめながらの商売を考える
川上 栄さん(自転車販売・京築民商)
川上さんは、祖父の栄蔵さんがランプの行商から、そして父義雄さんが兄弟3人で始めた金融、衣料品販売、自転車販売の商売のうち、お兄さんと2人で自転車販売を高校生の時から手伝い、卒業と同時に本格的にとりくみました。

 最初、気合いも入り、がんばってとりくんだので、倍々ゲームで儲かり、5年で北九州で1番になりました。その時点で家を出て違うことをしようと考えていましたが、最終的に川上さんが店を引き受けました。一九八五年前半までは、商売もうまくいっていましたが、それからだんだん、厳しくなってきました。
そこで、自分が年をとることも考え会わせて、商品構成を年配の主婦を中心としたものにし、低価格のものは扱わず(低価格競争は大型店に任せて)にアフターサービスとコミュニケーションを充実させていっています。

 18才の頃から、その当時としては画期的だった出張サービスなども大々的に打ち出し、最近、人気の電動自転車などのアフターフォローのいる商品が増えてきたこともあって、その分野をつよめています。また、シニアカーや身障者用の商品も増やしてしていく予定です。

 29才から16年間、行橋・京都地区の軽自動車・自転車商協同組合の組合長を引き受けたのを始め、地域や業界の役員を歴任し、今でも多数の役を受け、毎日多忙な日々を送っています。20代から自分の商売だけでなく、行橋地域全体のことも考えて、再開発を提案してきましたが、なかなか受け入れられませんでした。
 
 しかし、昨年12月に再開発に対しての第1回目の会議が開かれました。まだ、2、3年はかかりそうですが、やっと話が進み出しました。「今の厳しいときこそ、一大飛躍できる時ではないか。まじめに考えながら努力をする。しかし、無理はしない。無理しても長続きしないから」と、自分の商売を考えながら、地域全体をみている川上さんです。

(有)行橋サイクルセンター

 行橋市大橋3-9-175

電話 0930-22-0431