自然を生かした味づくり
宮崎一豊さん(久留米)
宮崎さんは料理一筋でこの道40年という根っからの料理職人で、現在の店を始めたのは15年前。その前は市内の高級料亭などで長年経験を積み「腕」をみがきました。また社員食堂でのコックや、福岡市天神で焼鳥屋もやるなど、高級料理から大衆料理まで幅広い経験の持ち主です。
店の名前の「老松」は、修行した門司の高級料亭が「老松」町にあったことからつけました。昼は食堂、夜は焼き鳥、そのほかに仕出し弁当を作っています。昼はうどんが主で、値段も格安、15年間に40円しか上げていないとのこと。安い秘訣を「うどんは『手打ち』で、粉の仕入れもすべて自分のところでやるから安くできる」と語ります。冷やし中華やそうめんもすべて手打ちの自家
製。
高級料理の腕を生かした「仕出し弁当」は、毎日注文があり、多い日は6、7カ所にも。「弁当」の自慢はなんといっても「味」にあり、「材料にあったダシが大事、科学調味料はうま味を逃がす。自然を生かしたほうが味が出る」と宮崎さん。「弁当の味には自信があり、醤油は入れない」と信念を持ち、「女性に好まれるものを売ること、つまり野菜や青味を生かすこと」とこだわりも。
消費税で売上は少し下がりましたが、食堂と弁当の売上は約半々。弁当の注文は「どういう場でも人と接触するときできるだけ知り合いになり相手のいいところをまず知ること、そしてうすい利益でやること」と商売のコツを語り、「400人ほど知り合いができれば、なんとか商売ができる」といいます。
宮崎さんは副会長でもあり、「毎日のスケジュールは、民商中心にしている」と、誇りと確信を持って民商運動にもがんばっています。
おい まつ
食事処 老 松
久留米市荘島15-27
電話0942-34-5705